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 ▼離婚裁判
・訴訟を提起するには
・裁判の流れ
・原告本人尋問と被告本人尋問
・訴訟費用はいくらかかるか
・どこの裁判所に提訴するか
・裁判の終り方
・判決
・判決確定後の手続き
【関連ページ】裁判離婚

訴訟を提起するには

離婚裁判では、離婚の訴えを起こしたほうが原告となり、その配偶者を被告として、「原告と被告を離婚させる判決を求める」という請求を地方裁判所に提出します。この請求を記載した書面を訴状といいます。

訴状には、どんな内容の判決を出してほしいのかという「請求の趣旨」とその理由を述べる「請求の原因」を書きます。

提訴には、離婚請求を求める訴状(2通)、戸籍謄本、家庭裁判所で調停を経由してきたことを証明する「調停不成立証明書」が必要となります。

原告になる側は「訴状」を2通用意して裁判所に提出して、裁判所はそのうちの1通を呼出状とともに被告に送達します。このとき訴状とともに、「いいたいことがあれば事前に文書で提出すること」、「文書の提出もなく、期日に理由もなく欠席すると、訴訟を起こした配偶者の請求どおりになる」などの注意が欠かれた警告書が送られます。被告は「答弁書」というタイトルの書面を提出します。

裁判の流れ

第一回の期日には指定された法廷に原告、被告両名が出頭します。実際の法定には、夫婦それぞれの代理人である弁護士だけが出頭して、裁判は事務的に進められることがほとんどです。

法定では訴状と答弁書がそれぞれ読み上げられ、裁判所が争点を整理して、夫婦それぞれに反論があれば提出するように指導します。

そして、双方が自分の言い分を準備書面というタイトルの書面にして主張し、食い違いが明らかになったらその点についての証拠調べが始まります。

自分の言い分を裏付ける事実は、原則として自分で集めた証拠によって証明します。この証拠とは、書類、資料(書証)と本人尋問、証人尋問(人証)です。

原告本人尋問と被告本人尋問

原告本人が対象となる尋問が原告本人尋問、被告本人が対象となる尋問が被告本人尋問です。

原告本人尋問では、原告側の弁護士から具体的な質問が出されます。(主尋問)その後、被告側の弁護士から、先ほどの原告側弁護士からの質問に、原告が答えた内容の矛盾点を探す質問が出されます。(反対尋問)最後に裁判官から質問が出されます。

被告本人尋問では、被告側の弁護士から提起されている離婚訴訟が無効であることを証明するための質問が出されます。その後、原告側の弁護士から、主尋問での被告の答えが真実と異なっている証拠を見つけるための質問が出されます。最後に裁判官から質問が出されます。

離婚裁判では裁判官も本人尋問を重視するので、本人尋問をうまく乗り切れるかどうかが重要なポイントになります。

短い本人尋問の中で夫婦の歴史全体をわかってもらうことは不可能です。そこで、本人尋問の前に、夫婦の歴史の概略とその中で破綻の原因となった事実を「陳述書」というタイトルの書類にまとめ、あらかじめ裁判官に読んでもらうことが多いのです。

本人尋問は、この陳述書をベースにし、その中の重要なポイントに絞って進められます。

訴訟費用はいくらかかるか

地方裁判所に、離婚の提訴をする場合には、手数料として相当額の印紙を添付しなければなりません。訴訟費用というのは一般的にこの印紙額をいいます。印紙の額は訴訟物の価格によって決まります。

離婚の訴えだけを求め、それ以外の請求をしない場合には、離婚の訴訟は財産上の請求せはありませんので、訴訟物の価格は95万円とみなされ、この95万円に対する印紙8,200円の貼付が要求されます。

離婚請求の他に慰謝料の請求を求めるときには、その請求する慰謝料額と95万円とを比較して、その額の多いほうが訴訟物の価格となります。慰謝料として1000万円請求する場合には、95万円より多くなりますから、1000万円に相応する印紙額5万7600円を貼付します。

財産分与の請求の場合には、財産分与の額は訴額には加えられませんが、財産分与として、900円分の印紙を加算して貼付します。

子どもの養育費を請求する場合には、子ども1人につき900円分の印紙を加算して貼付します。

上記以外に、郵便切手が6400円分(東京地方裁判所の場合)必要になります。

【関連ページ】訴え・控訴・上告の提起の手数料額(貼用印紙額)

これらの裁判にかかる費用を「訴訟費用」といいますが、これは裁判に負けたほうが負担するとされています。弁護士費用についてはこの訴訟費用に含まれず、依頼した本人の自己負担とされています。この訴訟費用を実際に請求するためには「訴訟費用確定請求申立」という手続きをしなければなりません。離婚裁判で訴訟費用の確定請求が申し立てられることはほとんどありません。和解の場合は、「訴訟費用は各自負担」という合意がされることが多いようです。

どこの裁判所に提訴するか

管轄裁判所は人事訴訟手続法第一条で次のように決められています。

  • 夫婦が共通の住所を有するときは、その住所地の管轄裁判所
  • 別居中の場合で、夫婦が最後にいっしょに居住していた住所地の地方裁判所の管轄区域内に、夫または妻が住所を有するときはその住所地の管轄裁判所
  • 別居中の場合で、夫婦が最後にいっしょに居住していた住所地の地方裁判所の管轄区域内に、夫も妻も住所を有しないとき、またはそもそも共通の住所を有したごとがないときは、どちらか一方の住所地の管轄裁判所
  • 以上でどうしても決まらないときは東京地方裁判所

調停の場合は、夫婦で合意ができれば、管轄裁判所以外への変更が認められましたが、裁判では規定以外の裁判所に変更することはできません。

裁判の終り方

  • 判決
    判決書には、原告の請求を認めるか認めないかの結論とその理由が記載されています。
  • 和解
    裁判中に、裁判官から和解をすすめられることも多くあります。裁判官が間に入って双方の言い分を聞きながら話し合いをすすめていきます。そして、双方が納得して和解が成立すると「和解調書」がつくられ、その段階で裁判が終ります。
  • 調停
    法律上、離婚裁判が提起されても、裁判所は、いつでも職権でその事件を家庭裁判所の調停にまわすごとができます。実際、地方によっては裁判官が地方裁判所と家庭裁判所を兼任していることがあり、そうした地方では調停にまわして調停離婚を成立させています。
  • 取下
    裁判を起こした原告が訴えを取り下げると裁判が終ります。相手が準備書面を提出するなどした後の取下には、相手の同意が必要です。

判決

裁判の争点が整理され、証拠が提出されて、証人尋問も本人尋問も終わったら、判決が下されます。

原告勝訴の場合、被告がその判決に納得せず、判決書の送達を受けたときから2週間以内に高等裁判所に控訴すれば、原告は被控訴人となって控訴の裁判に臨むことになります。裁判の流れは地方裁判所とほとんど同じです。

被告が控訴しないまま2週間が経過すると、被告は判決に対する不服申立ができなくなり、判決が確定します。

判決確定後の手続き

判決が確定すると、原告は、確定後10日以内に、「判決の謄本」と「判決確定証明書」を添えて本籍地あるいは住所地の市区町村役場に離婚届を提出します。(夫婦双方の著名、押印、証人2名の著名、押印は必要ありません)原告が離婚届を提出しないときには、被告が離婚届を提出することができます。

 
 
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