別居期間が長ければ離婚はできますか？
別居期間が長ければ離婚はできる？
配偶者の浮気や暴力、モラハラなどで離婚に向け別居したいとお考えの方はいると思います。
離婚しようと決めて別居するとなると、最も気になるのがどの程度別居すれば離婚が認められるのかということでしょう。
別居期間がどの程度必要なのかによって、 別居についての準備や離婚までの期間の目安が分かる ので、離婚に向けて計画を立てやすいです。
そこでここでは どの程度の期間別居すれば離婚が可能か 、離婚に際し確認しておくべきことなどをまとめてみます。
実際に別居＝離婚 というわけにはなりません。
ただ、別居自体は法律上離婚の理由とはなりませんが、 長期間の別居が続くと夫婦生活に支障がでるため婚姻を継続しがたい理由となる場合があります。
では、長期間の別居とはどの程度の期間のことを言うのでしょうか？
別居にいたる原因が自分にある場合、有責配偶者と言いますが、たとえば暴力や浮気などをした方のことで、離婚理由を作った方だと言えます。
こういった 離婚原因を作った方からの離婚の請求は基本的に認められない ことになっています。
その理由は責任のある方からの離婚請求を認めてしまうと、離婚したいとなった場合、離婚理由を作れば好きな時に離婚できてしまうからです。
つまり、 離婚したくない側の保護に欠けるなど認めるわけにはいかないのです。
ただ、裁判所の判例でこういった責任を持つ側からの離婚請求であっても次のような場合は例外的に認められる場合もあるようです。
それは長期間にわたる別居や未成年の子どもがいない、離婚することで配偶者が経済的、精神的に過酷な状況に陥らないなどです。
つまり、責任がある場合でも長期間にわたる別居となれば、離婚することができる可能性もあるということです。
さらに、有責配偶者からの離婚の請求が認められるための別居の期間はこれまでの例で言いますと最低でも7〜8年は必要だと言われています。
では、法的に認められている別居の正当な理由にはどのようなものがあるのでしょうか？
主なものに次のようなものが挙げられます。
- 配偶者のモラハラや暴力
- 配偶者が理由なく生活費を入れない
- 配偶者が浮気している
- 配偶者が仕事に就かない
とは言っても、これまでの判例によれば悪意の遺棄として離婚が認められているものに 妻が病気で体が不自由になったのに夫が妻を置き去りにし面倒をみない などの場合だけとなっており、実際に別居を始めても悪意の遺棄と認めてもらえる可能性はかなり低いです。
ただ、別居すると決まった場合、基本的に上に書いたような正当な理由があることを前もって確かめておくことが重要です。
別居期間に入る前にやるべきことは仕事を見つけるということがあります。
離婚に向けて別居期間を設ける場合配偶者に婚姻費用を求める権利があるものの、基本的に自分が稼いで生活費を賄うことを前提に準備しましょう。
万が一相手が婚姻費用を払いたくないと言ったとしても、 最終的に裁判によって強制的に払わせることは可能です。
ですが、それまでに費用や時間がかなりかかるので、最悪の事態を避けるためにも仕事を見つけていただき、自分の収入だけで生活できるよう準備しておきましょう。
また、仕事を見つける際には新しい住まいから仕事に無理なく通える範囲の仕事を探すことも重要です。
通勤が無理なく出来る範囲で仕事先を探してください。
別居して一番気になるのが 別居中の生活費
です。
まずは相手から受け取ることができる
婚姻費用
です。
これは基本的に夫から妻へ支払う費用となりますが、
別居期間中の生活費
と言えば分かりやすいでしょう。
また、
この婚姻費用とは夫婦の扶養義務により認められているものです。
別居後に請求をすることで受け取ることが可能
なので、別居する場合は必ず婚姻費用を請求するようにしましょう。
また、別居中は公的な補助なども利用できるので、それについても前もってきちんと確認しておきましょう。
たとえば、
児童手当や母子手当など
があります。
ただ、児童手当などの公的手当については居住する自治体によって差があるため、自治体の窓口などで確認するようにしましょう。
離婚に向けた別居をする場合、どのくらいの期間を設ければいいのか、別居するまでにやっておくべきことについてまとめてみました。
一緒に暮らすのは無理だ、すぐに別居したいとなってもある程度準備をしておかないと後になって後悔することになります。
別居はきちんと準備した上でやるようにしてください。
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